キッチンについてもいろいろな考え方がある。開放的なものにするか、閉鎖的なものにするか、システムキッチンを入れてトータルな家具調とするか、あるいは使い勝手重視のプロ好みの厨房にするか、細かい部分までさまざまな検討を加えていかなければならない。ここでは開放的なキッチンの代表例として、食堂と台所の境にカウンターを設けて仕切った形を見てみよう。カウンターの手前に流しや調理台があると、台所仕事をしながら食堂の様子が分かる。しかし一般には、流しがカウンターに面していないことが多く、食堂に背を向けることになったり、不自然な向きで仕事をすることになったりして、せっかくのキッチンが生かされないケースが多い。カウンターの前に流しを配置して実際使ってみると具合のよいことが分かる。この場合のポイントは、水はねを防ぐためにカウンターの天板の奥行きを深くすることと、カウンターをできるだけ低くして、うっとうしくならないようにすることだ。食器洗浄機は流しと隣接させ、食器は流しの上の吊り戸棚に納める。量が多いと納まり切らないから、流しの真後ろに大きなガラス食器戸棚か吊り戸棚を設ける。中を見られたくなければ板戸にする。吊り戸棚の真下を収納庫に、その上を作業台にし、流しと背後の戸棚との間隔は約九〇センチメートルにするとよいと思う。これは人が無理なくすれ違えて、なおかつ流しから振り向いて半歩の距離である。カウンターの上の吊り戸棚はキッチンと食堂の両方から使えるようにし、吊り戸棚の高さは使う人の身長に介わせる。収納についていうと、キッチンに押入れ大のスペースがあると、さらに便利である。キッチンの収納は、引き出しにする方が便利な場合もある。そのときは引き出しにガイドレール金具を付けると良い。これらのことを可能にするには、システムキッチンよりオリジナルのオーダーキッチンの方が有利な場合があるようだ。イージーオーダーにして、システムキッチンと同じくらいの価格にできれば理想である。