委託仕入れの場合は、取引先の側も買い取りとは異なる管理手法を確立する必要がある。本来は小売店の手法である店頭での実売管理を徹底しないと、売り場の数が増えるほど返品に泣かされることになる。衣料品の委託仕入れは、日本独自の制度である。需要が供給を上回っていた時代には、この制度がかなり有効に機能した。しかし小売業や取引先の変化適応力が鋭く問われるようになると、委託仕入れの制度疲労も指摘されるようになった。機会ロスや値下げロスを排除し、なおかつ無駄を省いていくことは、小売店だけの努力ではできないし、取引先だけで実現できることでもない。委託仕入れの歴史も踏まえながら、小売店と取引先が役割と痛みを分かちあう「新しい共同関係」を作り、新しいしくみのもとで「顧客を知る」ことに全力をあげることが重要になっているようだ。